前回の記事から数日、ベネズエラ以外のTHEチョコレートも見つけたので買ってきました。
それぞれスパイシー、フローラル、フルーティと香りの表記があります。
表も裏もカラフルでかわいい!
スパイシーな香りのドミニカ。
蓋の裏には植物のイラストが。ドミニカ共和国の国花、カリブウッドツリーでしょうか?とても華やかです。
フローラルな香りのペルーにはアルパカがいます。ダイヤ柄がおしゃれ。
フルーティな香りのブラジル。
ブラジルを代表する鳥、トゥッカーノ(和名はオオハシ)が大きくプリントされています。可愛い。
中の個包装も色どり豊か。
見ているだけで元気になれそう!
チョコレート検定のテイスティングに挑むにあたって
さて、今回はチョコレート検定で出題されるテイスティング試験について考えてみます。
試験本番では、記号付の透明なプラスチック容器に入ったチョコレートが配られ、問題用紙の指示に沿ってテイスティングをしていきます。
2019年の試験では、味のグラフと風味、カカオの産地を問う問題、計3問がチョコレートごとに出題されました。
前作では2種類のカカオが使われたチョコレートもありましたが、リニューアル後は産地が一つに定まったので、チョコレートごとの個性が頭に入っていれば、産地を当てはめるのは容易そうです。
この試験の一番の対策は、何度も食べて舌を慣れさせ、味を記憶すること。
グラフと産地は暗記です。
とはいえ、味覚の方は『こんな味!』と言葉で覚えておくことは出来ても、実際に食べた味と繋げていくことは難しい。
有名なチョコレートブロガーさんが書いたレビューなどを読んでいると、
『〇〇のような風味で〇〇を思わせる香りと…』なんて素晴らしい言語化がされていたりしますが、
正直食べ慣れていないものを言語化するのはめちゃくちゃ難しいです。
私もこのブログを始めてからいろんなチョコレートを食べました。
Bean to Barの仕事にも携わってます。
チョコレートの試作もしますしカカオも食べます。
それでも苦手です。
きっとそれって、経験値なんですよね。
例えば、カエルの肉は鶏肉に似ていると例えられたりします。
それに共感できるのは、私達の生活に鶏肉の味と食感が、強く根付いているからだと思うんです。
もし鶏肉の味を知らなかったら、食べた人は別の食べ物に例えているかも。
チョコレートのテイスティングもそうだと思います。
味覚の言語化は普段食べているもの、好きなものに引っ張られます。
私は言語化するより、チョコレートを食べたときに感じる舌の刺激を追っていくことをおすすめします。
『こんな味がする!』よりも『こんな刺激が順にやってくる』ことを記憶する。
慣れてきたら、その刺激に味や香りを当てはめて結びつけていきます。
するとそれが記憶になります。
きっと食べたときの手がかりになるはず。
お手元にThe chocolateをお持ちの方、
ぜひ一緒に食べて比べてみましょう!
新The chocolate 全種類食べ比べ!
◆テイスティングを始める前に。
チョコレートは常温に戻したほうが風味がよく分かります。
口の中に入れたら、噛まずにゆっくり転がして溶かしてください。
溶かしながら息を吸い込むと、チョコレートの香りをよく感じられます。ぜひ静かなお部屋でお試しください。
まずは前回のブログでも食べたベネズエラ70。
深く香ばしい香りが鼻を抜けます。
なめらかさ、苦味、どっしりコクと旨味がある感じ。
酸味はほとんど感じません。
口の中で転がしてると根っこの方に少しいる程度。
奥の方にキュッと、ナッツのような甘みを感じます。
私は最後に口の中に甘みが残るように感じました。
コク→苦味→ナッツ香→甘みと変化していきます。
次はドミニカ70。
スッキリと清涼感を感じる香り。
スパイシーと言う名の通り、転がしていると胡椒のようなピリッとした刺激を感じます。
あとから柑橘系の酸味が上がってきますね。
甘みはほんのりと。
後口には苦味が強めに残りました。
パンチがあるメリハリ系チョコレート。
刺激→酸味→甘み少し→強めの苦味、と変化しました。
続いてブラジル70。
柑橘系っぽい香り。
レモンの皮を齧ったような苦味と酸味。
終始ビターな感じ。甘みはあまり感じません。最後に少し舌に残ったのは酸。
かなりスッキリいなくなります。
とても美しい味わいのチョコレート。
苦味→酸味→徐々に消失、という感じでした。
最後はペルー70。
なんだろう、甘い良い香り。
最初に感じるのはまろやかな甘み、その後ゆっくりと、紅茶の渋みみたいなのが、チョコが口の中からいなくなるまでずっと続きます。
でも全然不快じゃない。
お花の香りにバニラを混ぜたような、なんとも言えない良い香りが口の中に広がる。
香りのおかげかキャラメルのような苦味にも感じる?
この香りなにかに似ているな、とずっと考えていたのですが、チャイに似ていると思いました。
どこかエスニックな雰囲気を感じます。
甘み→苦味→渋みと変化していきました。
The chocolateの味の変化まとめ
4つのチョコレートを食べてみて、舌に感じた特徴をまとめると、
◆ベネズエラ70
コク→苦味→(ナッツ香)→甘み
◆ドミニカ70
刺激→酸味→甘み少し→強めの苦味
◆ブラジル70
苦味→酸味→消えていく
◆ペルー70
甘み→(チャイのような香り)→苦味→渋み
となりました。
それぞれのチョコレートの香りももちろんですが、最後に感じる風味が一番長く残るので、見分ける手がかりになるのではと思います。
テイスティング試験の際にお役に立てましたら幸いです。
今回食べ比べをしてみて、
それぞれの香りや風味の違いは、めちゃくちゃ分かりやすくなったと思いました。
パッケージの変化もあって、手に取りやすさも増したと思いますが、
中から出てきたのはとんでもなく本格的な、"カカオ"を感じるチョコレートで、
いつものチョコレートを買う感覚で食べた人は、びっくりしてしまうかもしれません。
これまでのThe chocolateは、カカオの味を感じさせながらも、『誰が食べても美味しいチョコレート』として完成されたものだったと思います。
今回のリニューアルでは、カカオの風味を活かすという点で、かなり攻めの姿勢にでているなぁと。
ここからBean to Barの深みにハマっていく人もいるでしょうし、私はどれも好みじゃなかった、という人も出てくると思います。
カカオの教科書のよう、と評されるのも分かるくらい、玄人向けの味だと感じました。
好みはパキッと分かれると思います。
チョコだけに!笑
個人的に好きだなーと思ったのは、
ベネズエラとブラジルでした。
ナッティとフルーティ。
初めてBean to Barを食べる方にも癖が少なく食べやすいのではないかと思います。
逆に好みを選びそうなのはドミニカとペルー。
特にペルーは個性が強めです。
私はちょっと苦手でした💦
今後もしラインナップが増えたら、またレビューを書こうと思います!
ごちそうさまでした!
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