チョコレートの香水を求め、各地を巡り、ついに求めていた香りに辿り着いた!
そして今回は総集編。
前編、後編で紹介した香水と共に、友人にお借りしたアトマイザーの中で、いい匂いだなーと思ったもの(チョコレート以外の香りも含む)、+αをまとめます!
香水ジプシー中の方の小さな道標に、また同じく香水がお好きな方とのお話のきっかけになれば幸いです!笑
目次[非表示]
Mallowの好む香りの傾向
①シダーウッド、濃厚すぎるバニラやココナッツの香り、スパイス・フローラルが強い香りが苦手。
②フルーツ、紅茶の香りを好ましく感じる傾向。
③肌に乗せると香りの中では甘みが立ちやすい気がする。
④シトラスや石鹸系は汗ふきシートや制汗剤の匂いで十分!
香水でしか嗅げない匂いを纏いたいし、他人ウケより自分の好きな香りを選びたい。
似たような傾向やお考えをお持ちの方なら、お好みが合うかもしれません。
チョコレートの香りの香水まとめ
まずは、前編、後編でご紹介した香りを振り返ります!
【Carolina Herrera(キャロライナヘレラ)】
グッドガール

トップノート:ベルガモット、レモン、アーモンド、コーヒー
ミドルノート:サンバックジャスミン、チュベローズ、オリス、ブルガリアンローズ、オレンジブロッサム
ラストノート:トンカビーンズ、カカオ、サンダルウッド、シダーウッド、バニラ、プラリネ、シナモン、パチョリ、アンバー、カシミア、ムスク
小悪魔女子に似合いそうな香り。
しっかり甘いチョコレート。プラリネやバニラの美味しそうな匂いがします。お腹が空きそう。
サンタルマジュスキュル(夢物語のサンダルウッド)
"少年の魂は、いつも教室の天窓を通り抜け、夢の国を漂う。
やがて先生の厳しい声が、彼をこの世界へと引き戻す―「ルタンス!」
ノートに流麗な飾り文字で綴られた、空、花、狼、お姫様…。
白檀の香りは甘くほろ苦く、遠い日の情景のように。"
トップノート:ターキッシュローズ
ミドルノート:トンカビーン、ローズウッド
ラストノート:オーストラリア産サンダルウッド、ココア
サンダルウッド×ローズ×カカオ!
優しいバラ香りの奥から、ひっそりと顔を出すカカオと、穏やかなサンダルウッドの香り。
全体的に甘さは少なく、とても落ち着いた雰囲気。
ローズの香りがお好きな方にもきっと刺さる香水だと思います。
ヴェティヴェールオリエンタル(東洋のべチバー)
トップノート:樹液、アイリスパリダ
ミドルノート:ベチバー、ガイアックウッド、ダークチョコレート、ムスク
ラストノート:アンバー、オークモス、サンダルウッド、ラブダナム
雨の日の土や草、木の皮、根っこ、苔の匂い。
雨の森の中にいるような、情景をリアルに感じる香り。
カカオはベースを支えている感じがします。地面に転がっているような。
私はちょっぴり苦手でしたが、この香りがたまらないという方もいらっしゃるのでは…😎?
ファイブ オ クロック ジャンジャンブル(ジンジャーが香る午後五時)
ときに堅苦しくもあるこれらの言葉は、エレガンスのために欠くことのできないもの。19世紀、英国、午後5時、お茶の時間。
正しく服を着こなしたひとびとが、ジンジャーの香り高い砂糖菓子や紅茶を優雅に楽しんでいる・・・"
ミドルノート:ジンジャー、シナモン
ラストノート:カカオ、ハニー、アンバー、パチョリ、ペッパー
私は終始コカ・コーラの香り、という印象でした。笑
香りがなくなるまでずっと爽やかに、シュワシュワ明るく香ってくれます。
コバルトアンバー

ボディ︰カカオ、トンカ、ペルーバルサム
ベース︰アンバー
ジンジャーエール×カカオのイメージでした。
トップはシュワッと爽やかに、ラストは炭酸が抜けて甘くなっていくような儚さを感じます。
シンギュラーオーデパルファム アッタイ
神出鬼没の雌オオカミをイメージした、レッドペッパーコーンとアンバーウッドのグルマンな香り。"
TOP:レッドペッパーコーン
MIDDLE:ココア
BASE:シナモン、アンバーウッド
例えるならノンシュガースパイシーココア。
この香りがどうしても忘れられなくて、給付金をもらったあとに買ってしまいました😂パッケージが良すぎる。
ココアの香り、温かなシナモン。不思議と落ち着く良い香りです。
【HISTOIRES de PARFUMUS(イストワール ドゥ パルファン)】
1969
この贅沢なオリエンタルなパフュームは 60年代のカルチャーのエロティシズムを神秘的に思い起こさせる。"
BODY:ローズ、ホワイトフラワー、カルダモン、クローブ
BASE:パチョリ、ショコラ、カフェ、ホワイトムスク
スパイスがおしゃれなアクセントをつける、キュートだけど甘すぎない、華やかな香りです。
実は、前回のブログを書き上げたあと、友人から、『Mallowの話聞いてチョコレートの香水買っちゃった!』と連絡があり、新たなブランドを試香させてもらいました😭
【Fueguier1833(フエギア1833)】
2010年創業。ブエノスアイレス生まれの調香師、ジュリアン・ベデルが設立しました。
ジュリアン・ベデルは弦楽制作家、デザイナー、アーティストの3つの経歴を持ち、愛するタンゴや詩の世界観、南米パタゴニアの歴史や文化を、植物の香りにのせて表現することを目指しています。
値段も原料の収穫時期に合わせて変わり、同じ香水でも製造した時期によってエディション違いが存在します。コレクター欲をくすぐってくる魅力あるメゾンです。
香りは通常トップ、ミドル、ラストと表現をしますが、このメゾンでは、
■ハイノート(香りが長く、余韻を残す)
■ミディアムノート(個性を出し、香りのテーマを表す)
■ロ―ノート(付けた瞬間の香りが印象を与える)
の3つを和音とし、香りのハーモニーを表現しています。
まさに存在そのものが沼の入り口、知る人ぞ知るメゾンです。
ムスカラカカオ(Muskara Cacao)
アマゾン地域の植物と抽出された芳香分子の独特なブレンドは嗅覚のマスクを生み出し、着用者の自然な香りとお互いに作用し合う能力をもつ「アンチ・パフューム」となり、すべてのコレクションへの道をつくる。"
Dominant note: カカオ
今回チョコ香水を調べていて、
普段チョコレートの香水を愛用されている方が、『これ以上にカカオの香りがするものを知らない』と仰っていたのが、この香水で。
私自身もかなり気になっていた香りでした。
香りの構成はカカオのみ、シンプルなフレグランスのようです。
この香水を調べている際、フエギアの店員さんから「カカオ75〜80%くらいのチョコレートを想定した香りで、1kgあたり800kgのカカオ豆が使われている」という説明を受けた、というお話もお見かけしました…。
使用されているカカオ豆の品種は、メキシコ産とエクアドル産。
中でも調香師のジュリアンさんはエクアドル産のカカオ豆を使うことにこだわりを持っておられる、とのこと…。
私も先日、チョコレートの香りを求めて各地を転々としましたが、カカオそのものから香りを抽出した香水には出会えなかったので、これが初めての体験になるかも…とドキドキしながら嗅がせてもらいました。
うわ…と思わず声が出てしまいました。
普段、仕事でカカオ豆からチョコレートを作っている人間が言うので間違いないです。保証します( ;∀;)
これはやばい。感動しました。
深い深い、苦味の強そうなココア。
このままでも存在感たっぷりですが、他の香水と合わせてみると面白いかもしれないなぁと思いました。
ついつい手首に鼻を持っていってしまう。笑
いい香りです…。
ショコラトル(Xocoatl)
Dominant note: カカオ
Sub Dominant: ラム
カカオの量は不明ですが、ココアに更にラム酒とバニラの深みが加えられています。
ねっとりと飲み込まれそうな、濃厚なチョコレートの香り。先に紹介したアッタイに似てるかも。
アッタイのスパイシーさをぐぐっと抑えて、甘みを加えた感じ。後半はお花のような、蜂蜜のような、爽やかさも感じる香りがします。
香り立ちがとても柔らかで、埋もれて眠りたくなりそうです。
バニラには苦手意識がありましたが、この香水は別格でした。ずっと嗅いでいたい…。
ムスカラカカオとショコラトルなら、個人的にはショコラトルが好きです。でもまさしくカカオなのは前者…!
チョコレートラバーの皆様には是非一度嗅いでもらいたいと思える香りでした…。
この2つは大変人気の香りだそうですが、エディションによっても微妙に配合が変わってくるので、今後発売されるものはこのレビューとは香りが異なる可能性があります。
エディションごとの香りもぜひ楽しんでみたいですね。
チョコレートではないけど、惹かれた香りたち。
ここからは、友人が貸してくれたアトマイザーの香りの中から、個人的に惹かれた香りをご紹介します。
実在するパリの5つ星ホテル「レバン パリ」がプロデュースする、ホテルの建物がたどってきた数奇な運命を香りで表現しているメゾン。
1885年、公衆浴場施設としてパリに誕生したレバンゲルボワ浴場が、2015年に5つ星ホテル「レバン パリ」に。
時代に応じて姿をかえながら幾度も不死鳥のように蘇り、パリ文化の中心として今も尚、その姿を歴史に刻み続けています。
1900 ルール ドゥ プルースト(文豪プルーストが紡いだとき
プルーストがサロンで過ごした少し遅い夜のティータイムの香り。"

BODY:バイオレット、ブラックティー、トスカーナレザー
BASE:マテ、ガイアック、プラリネ、バニラ、アンバー、リコリス
紅茶の香りも好きなんですが…、とNoseショップさんの店員さんにお話したときにおすすめしてもらいました。
なんていうんだろう、最初はベルガモットがフワッと舞って、『あ、爽やか!紅茶!』と思うんですが、その後ベリー系の甘みがフーっと登ってきて、
甘みを残したままスモーキーにトーンダウンしていく。
さっぱり感もありつつ、フルーティ、かつスモーキー。
紅茶です!と言われる香りを多々試しましたが、私はこれが結構上位に来るくらい好きです。
フレーバーティーっぽいかも。
アンボワバニール
アステカ帝国の財宝のひとつ、バニラ。
その純粋にして高貴、そして甘美なバニラの芳香は、ひとを魅了し、とりこにし、永遠に自分だけのものにしたいという欲望をかきたてる。
バニラ ココナッツ リコリス
サンダルウッド ビーワックス
アーモンド ムスク ベンゾイン
グアヤクウッド トンカビーンズ
これは…バニラそのものです。リアルなバニラ。
最初はちょっと苦いんです。それがまた焦げたカラメルのようにも感じて。鼻がもげそうな濃いバニラとは違います。
この香りでバニラの印象がガラっと変わりました。
ちなみに子供達にも『ドーナツの香りがする〜』と大好評でした😂
いろいろ試した中でも子供ウケする香りNo.1🤣
ニュイドゥセロファン
夜がひろがる。 星のまたたきと地面の間は、甘く透明なかぐわしさで満ちている。美しい夜行性の虫たちがリクエストする。
「もしもしお嬢さん。このあたりの空気をぜんぶ包んでいただけますか?」
「贈り物ですか?」
「ええ、あなたへの」"
大好きな金木犀が入っていると聞いてワクワクしながら嗅いだのですが、こちらは中国の金木犀の香りで、私のイメージしていたのとはちょっと違いました。
でも、とてもリアルなお花の香りがします。
キンと冷えた秋の朝。お花屋さんに足を踏み入れた時の香り。
恐らく嫌いな人はいない、王道感のある、外さないフローラル。そして何より、この香水につけられた詞が好きなんです。なんともいえない世界観。キレイです。
他の何にも変えがたい唯一の個性。
セルジュ・ルタンスが発見し、紡ぎだした香りの神話。"
セルジュルタンスの伝説を作った香水、と効いて嗅いでみたのですが、最初はこの香りの良さがよく分からず。
おばあちゃんの香り?お香っぽい??
首を傾げていると、あとからフルーツの香りが柔らかく立ち上がってくるんです。
恐らく最初のお香っぽさはアトラスシダーの香り。
立ち上がってくるのはきっとピーチやプラムですね。
ウッディでフルーティ。
ウッディ系ってなんとなく男性的というか、落ち着いたアロマのような香りのイメージがありますが、この香りはそうじゃない感じがするんですよね。
個人的には、淡い桃色の霧がかかった森の中を歩いているような、幻想的な雰囲気を感じました。なんとも言えない、深みのある、気になって追いかけてしまう香り。
凛とした素敵な女性に似合う気がします。大人の香りです。
【Fueguier1833(フエギア1833)】
ラ カウティーバ(La Cautiva)
Dominant note: バニラ
Sub Dominant: カシス
いやーもうカシス、バニラ、ムスク、どれも絶妙すぎて。甘くて美味しそうなんだけど、どこか切なくなるような、色気を感じる香りです。
ジェニファーロペスのスティルを濃厚にした感じ?
スティルは爽やかに消えていきますが、こちらは甘く余韻を残していく感じ。
今回、スティルに似た香り、というのはなかなか見つからなかったのですが、こちらはスティルのイメージにかなり近く、めちゃくちゃいい香りでびっくりしました。
フエギアやばい。
チョコレート関係なしに欲しくなる香りです。笑
以上、計14点!
思った以上にボリューム満点になった🙄
全く無知の状態から三部構成でお送りした香水体験記、いかがだったでしょうか…!
香りの言語化というのは本当に難しく、言いたいことが伝わっているかどうかとっても不安ですが、今回香水をたくさん試香する機会を頂いて、香水の奥深さを知った事はもちろん、一番印象が変わったのはバニラの香りだと思いました。
上質なバニラの香りはいくらでも嗅げることが分かった😎
良い香りが日常にあると楽しいです!!
今回の記事が、皆様の素敵な香水ライフに少しでもお役に立てていたら幸いです!!
そして最後に、恐らくこのまま通り過ぎていたら、一生知ることのなかった世界を見せてくれた友人に、心から感謝を!
またチョコレビューも書きます!!
今回ご紹介した香水たちのHP
前編、後編で登場したお店
世界各地のニッチなフレグランスのセレクトショップ
なりたい自分から二次元の推しまで、何でも作って下さるオーダーメイドフレグランス。
量り売り香水のお店
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