こんにちは!
ご無沙汰しております😇
2024年のチョコレート検定、上級のテイスティング試験日が迫ってまいりましたので、
昨年新しくなったザ・チョコレートの食べ比べ記事を更新することにいたしました🤭
発売から大変遅ればせながらではありますが、
楽しく読んでいただけたら幸いです😆
目次[非表示]
ザ・チョコレート、旧Verから1年55日で再びリニューアル?!
平たい箱に入った3枚入りのザ・チョコレートが、12個入りの個包装になったのが、2022年9月20日。
今回の新Verは、2023年11月14日に発売となりました。
現在の形になって間もなくのリニューアルとなり、旧Verのお味に慣れてきた頃だったので、とってもびっくりしたのを覚えています。
HPももちろんリニューアルされ、白で統一された清潔感のあるページになっていました。
今年のチョコレート検定は、新ザ・チョコレートが初めてテイスティング試験に登場します!
新しいザ・チョコレート、何が変わったの?
前回のパッケージは、
明治が「ザ・チョコレート」を通して行っているサステナブルな取り組みと、カカオ産地の循環をイメージしたデザインとなっていました。
新パッケージは、大人の嗜好品としてのカカオを定着させていきたい、という思いから、ラグジュアリー感、特別感を表現するために、金箔を乗せたデザインになっているとのこと。
パッケージが一番話題になった、2016年のリニューアル時を彷彿とさせるような、スタイリッシュなデザインだと思います✨
また、チョコレートのラインナップも、
「ナッティ」「フルーティー」「スパイシー」「フローラル」から、
「ナッティ」「フルーティー」「フローラル」「ミルク」の4種類に変更となりました。
使用されているカカオも、
ザ・チョコレートでは長らくレギュラーメンバーだった「ブラジル」がいなくなり、
ベネズエラ、ドミニカ、ペルーの3種類となっています。
12個入りの個包装、チョコレートの形や重さは、前回のリニューアルから継続。
表面の凹凸が、お口の中のチョコレートを、より香り立ちやすくする形となっています。
詳しくは明治さんのHP、前回の記事でぜひ!
→【1枚に込めたカタチの秘密(明治)】
→【明治ザ・チョコレートがリニューアル!どこが変わった?新旧食べ比べ!】
パッケージ
かなりスッキリとスタイリッシュ。
産地よりも香味が明るい文字で記されております、シンプルに目で捉えられるデザインになりました。
更に、酸味やロースト感を表すグラフがなくなり、「カカオ」に集約されています。
ミルクの表記に変化があるのは、カカオラテのみ。
このままだとテイスティング試験を受ける人は大変なのでは…、と心配しておりましたが、
HPをよーく探していると、グラフの表示のあるページがありました。
パッケージは必要な情報を載せるだけに努めて、シンプルに。
カカオのことをもっと深く知りたい人は、HPまで探しに来てね…のスタイルになったのだなーと思います。
受験予定の方は要チェックです。
香味の違い
それぞれの産地ごとに、味わいもリニューアルされています。
しかしながら、ザ・チョコレートの公式HPで公開されている、TDS法(質的経時変化測定法)による味覚評価グラフ(チョコレートを食べながら、印象的に感じた風味のボタンを、感じたままに押して記録をとったもの)は、旧Verから変わっていないようでした。
映像の始まりとタイミングを合わせて、
チョコレートを口に含むと、それぞれの香味の現れ方を、可視化しながら味わうことができる「ヴィジュアライズドテイスティング」でも、味わいの移ろい方は変わっていないようです。
更に、ミルクの入ったドミニカのフルーティーカカオラテには、こちらの動画はありませんでした。
それぞれの産地のカカオが持つ、香味の根本は変わらないまま、リニューアルしたと思われるザ・チョコレート。
お味は果たして??
◆ベネズエラ
焙煎度合いは深煎り。
新Verは、ロースト香がかなりしっかりわかるようになりました。良ーく炒ったナッツ、キュンとする酸味のアプリコット、深い苦み。
キリッと鋭くなったような印象です。
TDS法によると、トップからラストまで、特にミドルにおいてナッティな香りが優勢となり、ベネズエラ産カカオの特長である、軽やかなナッティな香味を、より感じられるようになったそうです。
旧Verは、新Verを食べてからだと風味が穏やかに感じる不思議🤔
新に比べるとややミルキーで、優しいナッツの香りがする。
どちらもヴィジュアライズドテイスティングでは、「①ナッツ→②アプリコットジャム→③ロースト」の流れを取ります。
◆ペルー
焙煎度合いは浅煎り。
新Verはアーモンドのようなどっしりとした苦みが長く続きます。
旧Verだと、トップからかなりのハーブのど飴(笑)が主張してきましたが、癖のある感じはかなり和らいだように思います。
奥からじんわりジャスミン、桜餅、根っこにハーブのど飴のひんやり感がいる。
フローラルの奥にアーモンドのような、ほのかな甘みを感じます…!
凄く角が取れて丸くなった印象。
以前はもっと桜餅を強く感じたのですが、新しい方は少しロースト感が強まっているような。
TDS法によると、トップからラストまでフローラルな香りが優勢となり、
ペルー産カカオの特長である、フローラルな香味を食べ始めから食べ終わりまで感じられるようになったようです。
旧Verはおなじみのハーブのど飴〜🤣
スーッと口の中が冷えていくような感覚、奥に桜餅、アーモンドのような旨味、紅茶の渋みがじわじわ…といる。
どちらもヴィジュアライズドテイスティングでは、「①ジャスミン→②サクラモチ→③紅茶」
の流れを取ります。
◆ドミニカ
焙煎度合いは中深煎り。
新Verはスパイシーではなくフルーティー枠に抜擢されたドミニカ。
2023年12月21日に発売された書籍「最高のショコラ2024」にて、明治のカカオ開発研究部の宇都宮洋之さんが、この理由について語っているページがありました。
明治は90年以上中南米のカカオを扱ってきたけれど、フルーティなカカオが知られるようになってからは、まだ20年ほどしか経っていない。そのような香味の傾向を持つカカオの輸入統計も、日本では1%ほどしかないのだとか。
チョコレートの魅力を広げていくためにも、もっとフルーティなカカオを根付かせていきたい、と考えた宇都宮さん。
そこで白羽の矢がたったのがドミニカだった、ということだそう。
新しいドミニカは、旧Verで印象的だったスモーキー感がほぼいなくなっています。
トップにしっかり酸味があり、ラムもレーズンもキュートで軽い。
TDS法によると、トップからラストまで、スパイシー、フルーティーと次々と香味が感じられるようになり、様々な要素を愉しめるドミニカ共和国産カカオの特長のひとつひとつを、しっかりと感じられるように仕上がっている、とのこと。
スパイシー枠ではなくなりましたが、
ヴィジュアライズドテイスティングは「①ラム→②シナモン→③レーズン」のままです。
◆ドミニカ フルーティーカカオラテ
こちら、実は個人的に待望の商品だったんです。
2021年の春から約1年、
Mallowはザ・チョコレートアンバサダープログラム「with cacao」という活動に、メンバーとして参加していました。
→【with cacao メンバー募集ページ(現在は募集は終了しています)】
そこで行われた座談会で、ザ・チョコレートの商品開発を担当されている藤原成一さんと、Zoomでお話する機会があったのです。
(↑当時のメンバーページ)
ちょうどブラジル、ベネズエラのミルクチョコが販売された頃でした。
藤原さんに、「ペルーとドミニカのミルクチョコも食べたいです!!!」と直接お伝えしたところ、「カカオの香味をダイレクトに感じてほしいから、ミルク入りの商品の販売は今のところ考えていない。…食べたいですか?」と問いかけられる形でお返事をいただきました。
「食べたいです!ブラジルとベネズエラが美味しかったから、残りのカカオはどんな味になるだろうって、楽しみにしている人もたくさんいると思います!」
とお話した思い出🥲
商品化の案はないのか…と残念な気持ちは隠せなかったものの、伝えたからにはきっといつか!何かしらの形で!と思っていたんです🥲
まさか実現するとは😭😭😭
明治さんありがとうございます😭😭😭
なんでも言ってみるものですね!!!
前置きが長くなりましたが…
フルーティーカカオラテのみ、パッケージの表記が違います。
「カカオ★★☆ ミルク★★☆」となっていますね。
ヴィジュアライズドテイスティングも、味のグラフも存在しないチョコレート。
こちらはテイスティング試験には登場するのでしょうか…?
果たしてどんな出題をされるのか、興味津々です。
えっ??お味ですか???
語彙力のなくなる美味しさです!!!!
とてもキャラメル!!!!うんめえ!!!
優しいミルク感と、きゅーんとにじみ出てくるフルーティな味わい。最高に美味しい。
この子が一番好きかもしれない🤭
新Verとくらべると、旧Verは全くの別物です。
かなりどっしり、濃厚なラム。
木樽を感じるスモーキー感。
ピリピリスパイス。大人っぽいレーズンの渋み。
やっぱり旧版ドミニカは唯一無二だな〜〜〜!!!🥲
新版ドミニカはフルーティ枠に入った分、しっかり酸味が出るように焙煎されている印象です…。
木樽やラムのスモーキー感がとても和らいでいます…。
美味しいけど旧Verがいなくなるの寂しすぎる…
◆ブラジル(廃盤、旧フルーティ)
最後に、旧フルーティー枠となってしまったブラジル。
しっかり甘い。みかんの甘さと、グレープフルーツの渋み。とてもくっきりとしたシトラスです。
ヴィジュアライズドテイスティングでは、
「①オレンジ→②ベリー→③レモン」の流れを取るチョコレートでした。
面白かったのは、旧フルーティ枠のブラジルの方が、新ドミニカよりも酸味と渋みを強く感じたことですね🤔
新ドミニカにも渋みはあるけど、ギューンと飛び抜ける感じはないです。
とても穏やかに、染み渡るような香味だと思います。
ザ・チョコレートでは廃盤となったブラジルですが、今後は【アグロフォレストリーミルクチョコレート】として単身活躍していくことが決まったようです!
ブラジルのお味が恋しくなったら、この子を探してあげると良いということですね🥲
以上、新しくなったザ・チョコレートの食べ比べでした!
公式サイトの香味を愉しむテイスティングのコツ、新しくなったビジュアライズドテイスティングを参考にしながら、皆様も是非違いを比べてみてくださいね!
…と、いつもならここで終わるところなんですが🤤
明治「Hello, Chocolate LESSON テイスティングレッスン 実践編」に参加してみた
この度開催されることになった、
『テイスティングレッスン 実践編』
受講対象者は、チョコレート検定合格者、プレチョコ検定合格者、本年度のチョコレート検定上級受験者(今回限り)となっていたため、
いつもと違う雰囲気を感じて、受講を決めました。
私が上級に合格したのももう3年前。
ザ・チョコレートも何度もリニューアルしたことだし、何か新しい情報があるかもしれないな〜と🤔
募集要項にも、受験の参考にしてくださいと書いてあったので…!
チョコレートのテイスティングについて、基本から学びたい方に向けたもの。
申し込みをすると、事前にレッスンキットを発送してくださいます。
明治が開発したチョコレートのフレーバーホイールを用いた評価方法のレクチャー、非売品の香り標品セットとチョコレートを用いて、
実際に香りをかいだり、チョコを食べ比べたりすることができるとのこと。
そう言えば、今年のテキストから、巻末にフレーバーホイールがついたんですよ。
テイスティング試験で使うのかな?って気になっていたんです。ワクワク。
★レッスンキットが届いた
(やっぱりカカオラテは出題されないのか…?)
香りの標本は、香りが飛んでしまうので、指示があるまで開けないで、とありました。
★レッスンスタート
今回はテイスティングの講座ということで、まずは「味覚」についてのお話から始まりました。前述の通り、今年のチョコレート検定公式テキストの巻末には、香味評価に役立つフレーバーホイールが掲載されています。
もともとワインやお醤油のテイスティングをするために作られたもので、チョコレートのフレーバーホイールも、この形に習って生まれてきました。
しかし、海外で作られたフレーバーホイールは、日本では食べ慣れない食材が基準となっていることが多く、私たち日本人の舌の感覚と照らし合わせていくのが、難しい場面も多かったのです。
明治が独自開発したフレーバーホイールは、日本人の味覚に合わせて作られたものだそう。
セミナーで公開されたものには、「異臭」の項目が追加されていました。
テキストの巻末にはこの欄はなかったので、きっと明治の皆さんが、商品開発の時に役立てておられるのでしょうね😮
★味蕾と五味
次は味蕾と五味の話。
昔、舌は場所によって感じる味が違うらしい、という話を聞いたことがありますが、現在はその説は否定されています。
舌はどの位置でも、五味のすべてを感知できるのだそうです。
また、渋みと辛味は味覚ではなく痛覚に分類されるとのこと。
味というよりは、舌にビリビリ残る刺激なんだそうです。
渋みと苦みが分かりにくいという声には、
図での解説もありました。
チョコレートの渋みの主な成分はポリフェノールなので、苦みとは別物であると解説がありました。
味覚を鍛える練習として、紅茶を使った方法の紹介も✨
★味覚と香りの関係性
今回はこの「嗅覚」の部分をより感じるために、
明治の商品開発部門、香り分析部門、官能評価部門の専門家達の力を結成して、香料を開発。
ムエットにして送ってくださいました。
この講座だけの特別仕様とのことで、
個人的にはこれを嗅ぎたくて受講したようなものです😇笑
香りを分類分けするとこのような感じに。
また、チャートから感じ取れる印象の見極め方についてもお話がありました。
グラフをパッと見ただけで、ここまでざっくり処理できたら大したものだなと思います🥴笑
(そこまで考えながら読んでない🤣)
今回のテイスティングでは、
まずはチョコレートを食べる前の香りを書き留めておき、
口の中で溶けていくときの香り、食後に残った香りを感じて書き出していきます。
そしてムエットでも答え合わせをしてみましょう、というもの。
チョコレートのお味については前述の通り。
では、香りはどうでしょう。
一つ一つ嗅いだので感想を綴っていきます。
★フローラルカカオを構成するのはどんな香り?
①ジャスミン
→スーッと清涼感のある、優しいお花の香り。
②サクラモチ
→お米と、粉っぽいお花の香り
③紅茶
→だいぶ渋く煮出した茶葉の香り。金木犀のような甘さも。
ペルーは独特のフローラル感が特徴的なチョコレートですが、送られてきた香料からは、どれもこの花!と断定出来るような要素がなくて、大変面白かったです。桜餅も桜じゃない🤣
唯一紅茶からは、金木犀を思わせる甘い香りがしました🤔
私はいつも、ペルーを食べると口の中が冷たく感じるのですが、講師さんいわく、
「それも香りに引っ張られている可能性がある」とのことだったので、
この中でその要素があるのだとしたら、①のジャスミンなんだろうなと思います。
長年の謎が解けたような、そうでないような🥴笑
★フルーティカカオを構成するのはどんな香り?
①ラム
→すっっっごいアルコールの香り
②シナモン
→めっちゃシナモン。辛い方の。
③レーズン
→お酒をまとったドライフルーツ
ドミニカは①のラムがアルコールの香りしかしなくて笑ってしまいました🤣
②は甘さのない、もはやお薬のような、ストレートなシナモンの香り。
③のレーズンに唯一甘みがあるように思いました。でもこれもレーズン!というよりは、もっと広い概念のドライフルーツのように感じます。
新Verになってかなり薄れましたが、ドミニカの特徴的な樽感も、このドライフルーツが担っているんだろうな、と思いました。
★ナッティカカオを構成するのはどんな香り?
「①ナッツ→②アプリコットジャム→③ロースト」の順で移ろっていきます。
①ナッツ
→とても油分の多いピーナッツバターの香り。
②アプリコットジャム
→スッキリした柑橘の香り。ジャム感は薄い
③ロースト
→香ばしい、というよりは煙い。
ベネズエラが一番わかりやすいだろうと思っていただけに、香りを切り取ると全然印象が違ってびっくりしました。
講師さんいわく、「ベネズエラのナッツは、特定のナッツを連想させるというよりは、ナッツの概念のようなもの」とのこと。
他の産地でも、「これ!」と言える香りがなかったのも、きっとそのせいだなと🤔
①はとにかくベターっとしたピーナッツバター。②はジャムというよりは果肉の香りっぽいと感じました。
③は煙です。香ばしいとかじゃなくて、煙と灰の香り。
バラバラで嗅ぐと、え???と思うけど、これを嗅いでからチョコを食べてみると、
どのチョコにも「あ、この香りここにいるわ」と思えるから不思議です😦
そもそも、チョコレートを食べているときにする香りを、香ってくる順番に切り取って嗅ぐ、なんて、普通は出来ないですもんね。
貴重な体験をさせていただきました🤤🌟
★フルーティーカカオラテだけグラフがないのはなぜ?
ムエットがあったのはダークチョコレート3種のみ。
講師さんいわく、ミルクを加えたチョコレートは、味わいが複雑化するため、前述のフレーバーホイールに当てはめるのが難しいのだとか。
なのでまずは、ダークチョコレートの香味をしっかり感じてほしい、ということ。
参考として、森永のマウントレーニアのフレーバーホイールが紹介されました🤣
ということは、チョコレート検定でも、カカオラテのグラフ問題は出ないと思って良いかもしれません。
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